観月

『くもりの日』
雲がかかって寒い日は
おうちで楽しくゲームやおままごとが
できるのじゃ。
姉じゃたちは、最近盛り上がっているスポーツの話題で
録画を見直したり──
暖かくしたお部屋の中で
みんなでまったりしている。
もう、寒い冬は終わったと油断していたら
急にこれだから、
まだまだ季節は
人間の思うようにはならぬ。
ひと月も前に鬼を追い出して
健康を願ったのがよかったのか、
こうして寒さが戻ることがあっても
風邪をひいたりする子はいないが──
だからといって
気を付けないとどこで病魔に襲われるか
わかったものではない。
ちゃんと暖かく服を着て、
好き嫌いなくご飯を食べて──
簡単ではないが
みんなでいれば、またあの厳しい冬のように
乗り越えられるであろう。
それにしても、
こうしてじっくり
ゲームなどをして遊ぶ時間ができると、
ちょっとした動揺を
引きずったほうが負ける──
精神の修養みたいになって面白いの。
失敗は誰にでもあって、
いつまでも引きずっていたら敗れる。
失敗の原因を忘れ去ってもまた敗れる──
いつも自分と向き合うのが
子供たちの真剣な遊びを楽しむコツじゃ。
お外で遊べない日も学ぶことはある──
そんなお話をしていたら、
野球を見ていた姉じゃたちも同じようなことを言っておった。
エラーをしても
ひきずりすぎず、
どっしりと構えて仕事を果たそうとする。
自分の得意な分野で巻き返す──
誰にでもできることではないが
あきらめず挑戦していく姿に
見ている人は心を動かされる、
それもスポーツの楽しみ。
おうちのみんなが風邪をひかないようにがんばっているのと
ちょっとだけ似ているような気もする!
午後から、だんだん晴れてきて
ちょっとだけキャッチボールもできたぞ。
たまにボールを落としても──みんな、あきらめないのじゃ。