吹雪

『氷河』
与えられた時間で
全ての遊びを行い、
全ての楽しみを知り──
春休みが終わって数日。
新しい環境にもまだ慣れない子が多い中、
いい天気の日が続いて
私たちは少しの時間も逃さないようにして
楽しい遊びを探します。
ボール遊びも
お絵描きも、
すごろくも全部──
遊びつくしたい。
いつでも遊び相手がいて
にぎやかなこの家であれば
できないことはない──
だから何もかも
見つかる限りの遊びに挑戦したい。
でも、本当に
私たちはこの世界にある限りの方法を
遊びつくしただろうか?
決して長くはないけれど
寒い季節が終わって
何でもできそうな時期にちょうどやってきた
私たちの春休みは──
あらゆる遊びを許した。
それでもまだ
経験しないままの遊びがあるとするなら、
それは春休みの不足に原因があるのだろうか?
あるいは──
ふたつもみっつも
やりたいことを同時にこなせない
人間のほうに問題を見つけられるとでもいうのか──
どんな遊びでも挑戦して、
時間の許す限りに休まずに、
ふたつみっつ──
じゅうにじゅう──
そうしていれば
春休みにやり残したこともなく遊びつくせたのか?
やがてやって来る大型連休に
後悔をしないでやり切れるのか?
みんなで話して
やりたいことを全部余さず予定表は、
だいぶ濃密な内容になろうとしている──
今はまだ、
それが現実的に可能なのか
誰も考える段階ではないと──そういうふうに理解しています。