『チャレンジ』
楽しいのは
はしゃいだ一日分の力を補給する
夕食の時間。
でも、お魚が苦手な子は多いみたいなの。
理由はいろいろあるけど
骨が多いのが面倒くさい、
生臭い匂いがある、
生き物の形そのままなのがどうにも、だとか
あとはお肉と比べてお安いお値段で
お買い得な場合が多いので
毎日同じお魚が続いて
また!?
みたいなね。
栄養があるのはわかるし
献立を考えるのも大変ではあるんだけど
私がやがて
我が家の台所当番を任される番が来たとき
お魚だらけにならないかというと
今はあまり自信がないな──
というわけで
そんなに強くは言えないけど
まあ、思ったことを隠せない子はいるのよね。
そういうわけで
お魚がテーブルに並ぶときの
食事の風景はいつもにぎやか。
体にいいんだから
しっかり食べなさいとか
右からも左からもそんな声がする
不思議な食卓。
私も本当は注意する側に回ったほうが
いいと思うんだけど
自分に余裕がない場合はなかなかそうもいかないのよね!
いいえ、お魚が嫌いなわけではないのよ。
あんまりお肉が続くよりはいいと思うわ。
姉様たちはやっぱりその季節においしいものを知っている。
勉強家で努力家で──
だから不満を言うのは違うと思う。
夕食に食べたいものを相談されて
私も栄養とかみんなが飽きないようにとか
考えてこたえないといけない気がするようになってきたの。
残さず食べる!
は、感謝の気持ち。
お手伝いしたいのも感謝の気持ち──
でも私にはまだ
荷が重いと感じることもあるわ。
明日のお料理お手伝い当番は
私が小さい子をまとめるリーダー役。
きっと献立から関わる重要な仕事になるわね。
好き嫌いの多いみんなに
おいしいものを用意して喜ばせることはできるのかしら。