青空

『はるかぜ』
どこだ!?
そらがおそとから
かえってきたよ。
つかまえたのは
おおきいむし!
きのう──
そらにいっぱい
おさがりをきせてくれて
そでをまくりあげたり
すそをたくしあげたり
あそんでくれたみぞれおねえちゃん。
そらのすきなむし、
みせてあげたいの。
きっちんにもいない。
おへやにもいない。
みんなにきいても
おねえちゃんはいそがしいから
みつからないときもあるのかな?
だって。
むし、にげちゃった。
またつかまえないと!
むしをつかまえるそらでも
みぞれおねえちゃんはみつからない。
だからね、
あたたかくて
さんぽにいったり
おいしいおだんごでも
たべにいったのかも、
だったら
むしとりめいじんのそらが
わなをはれば
みつかるよ!
そういうこを
よくみるよ!
でも、もしかして
おにいちゃんとあって
おはなしがはずんで──
だいすきなひとと
あたたかいひをにこにこすごしているのかも!
とかだったら、
そんなむし
あんまりいないから
むしとりめいじんのそらでもみつけられない。
こまった!
だったら
そら、これから
むしとりより
おにいちゃんさがしめいじんになって
みぞれおねえちゃんのいきさきを
みつけるよ。
おにいちゃんさがしめいじんは──
おにいちゃんのすきなものでおびきだす。
やっぱり、むしかな?
よいこかな?
そらがよいこだと
いつもいつも
とんできて
ほめてくれて、
それでね、うれしそうだから!