青空

『さむいのだめよ』
ねえねえ!
おにいちゃんは
さむい?
さむくない──?
さむくないほうが
いいよ。
だって
さむいとそらが
たのしくないよ。
あそんでくれない、
あいすはない、
おにわにいかない、
おなかをださない、
おしりをださない、
つまらない!
そらを
だっこしてあったまろうとするよ。
そら、
もっとはしって
おいかけっこして
あそびたいのに
ひいても
おしても
つねっても
だーれもこたつから
うごかない。
ほらほら、
そらがよんでるよ。
たま
ころがしてるよ。
むしをさがそうとしているよ。
くつしたがぬげちゃっているよ。
たのしそうだねえ。
みんな
そらをおいかけてくれば
いいんだよ!
でも、
さむいともう
だめだからね。
あれ?
ああーっ!
あそこにいるのは
よくきこんで
さむさたいさくをして
そらがそわそわしているのをみつけた
こさめだ!
こさめだよ!
そらがてをひっぱると
ゆっくり
ゆっくり
きてくれる
こさめだよ!
こさめ!
そらとあそぶ?
あいすたべる?
おなかだす?
おしりだす?
ほーら
たまがころがって
さきにあそびにいっちゃった。
つかまえなきゃ、
おいかけなきゃ、
そら
はしってばかり
いなくっちゃ。
だれかのてをひっぱっていると
もっといいな。
こさめ!
たまよりはやく
はしろうね。