『衝動』
最近どうも
誰も彼も急がしそうで
相手をしてくれくれない。
新学期が始まって
慣れるまでが大変なのだろうけど
私たちは普通のどこにでもいる学生。
そんなに忙しいことばかりではないと思う。
それとも私がわかっていないだけで
学生の一般的な生活というものは
四六時中押し寄せる嵐のような
思っていたよりとんでもない出来事ばかりなのだろうか。
部活に行って帰ってきて
そんなくり返しに安心してしまい
こういう気が緩んだときにこそ
緊張するばかりで右も左もわからないことだらけだったあの日々を
手探りでどうにか進んだ
ぜんぜんうまくいかなかった
大事な記憶を頼って。
今日もまたあの時の私に支えられてきつい練習を無事に終えた。
こんな時間が続いていけばいいな、
みたいな。
夢中になったらそればっかりの
たぶん平均的な視点からはだいぶ浮世離れした私生活を選んでいるから
だからみんなの当たり前に気がつかないで
またあとで!
一人取り残されてばかりいるんだ。
そんな時に
後ろからとびついて逃がさないように必死になり
声をからして遊んでくれってお願いをしても
もう、みんな器用にあしらうようになってしまったからな。
寂しがってる気持ちなんて思いもよらないみたいで。
いつまでたっても
放っておかれるのに慣れないうるささ。
笑われてしまったり……
誰も逃げるのが得意にならないで
つかまってくれたらいいのに!
いつまで経っても人を信用して疑わない
お人よしがどこかにいたらなあ。
あれっ。
待てよ。
それって、もしかして。
もしかしているのでは!?
それって私のことじゃないかな。
本当にまた後だからって言われて
信じ込んでしまうんだ。
相手はそんなことを言ったってすっかり忘れてしまうのに
またすぐだまされる。
ああ、どうしてこう
変わらないのだろう。
まったくしょうがないな。
たぶんずっとこうなんだ。
来年になって花が咲く季節が来ても
一人で取り残されてつまらないなって
またすぐ近くの誰かを捕まえて
逃げないようにして話を聞いてもらっているんだろうな。