氷柱

『ドリームランド』
もちろん将来の夢というのは
堅実な予定のことではないし
無謀な未来を言い換えただけであって
まともに実現しないのが普通。
そっちのほうがずっと多い。
だから、ケーキ屋さんになりたいとか
ケーキ屋さんみたいなお菓子を作りたいとか
365日の中のたった一日を
特別な思い出にしたい──
そのためならなんだってできる!
本当は別になんだってできないけど
できそうなことならできる!
と夢を見る状況があったとしたら
だいたいの子が夢破れているわけね。
絶対に成功率がゼロとは言わないけど──
仮に、どのくらいの確率だったら現実味があると思う?
百人に一人くらい?
もっと?
十九人に一人くらい?
そして、あるいは──
確率的には高くないとしても平均的ではなく偏りがあって
ごく一部の場所に集まるとしたら。
千人に一人くらいの確率だとしても
たとえば──ひとつの家庭の二十人きょうだいのうち
十九人くらいに集中するなら。
自分で言っててなんだけど
その場合、私も含まれることになるから気に入らないわね。
それとも、女の子だけとは言ってないから
下僕にも何かいいことがあったりしてね。
どうでもいいけど。
根拠のない仮定にさらに妄想頼りの仮定を重ね
ただ、そうであったらいいなと
理想だけを語っている無意味な話ね。
それにしても、みんな最近は忙しそうに走り回っていたわ。
あんなにがんばっていたのなら
全部の希望がかなわなくたって
少しくらいならいいことがあってもいいはず。
まあ──少しくらいでは物足りないっていうなら
そこまでは私の願いの範疇ではないけど。
努力が報われていたのならいいなって。
無謀な未来という言葉は
私の知らないどこか大人の世界とか何とかでは──堅実な予定と全く同義なんだって。
そうだったら、私だって
もっと努力が報われるのかもしれないのにね。
チョコレート? あるわよ。
でもたくさん食べていたみたいね──食べ過ぎはよくないわ。
来年からは私一人からしか受け取らないって言うのなら、健康にも悪くないんじゃないの。
そんな未来があんまり訪れないだろうってことくらい知ってるし──
だいいち、がんばってるみんなが楽しい日を過ごせるようでないと。
まあ、食べすぎには注意しなさいよ。