春風

『力の女王』
今日も春風は
おうちでいちばんわがままだ──
みんなが献立のリクエストにやって来ても
聞いたふりで受け流し、
野菜たっぷりの栄養満点メニューで
胃袋からほかほかにしなくては
気が済まないのだから、
台所の主を買って出た
いちおうは経験も積んで覚えもある腕前で
家族を元気にしたいのだ。
寒い日が続いていますね、私の王子様。
いつもあたため合って過ごしたいけれど
長い冬ではさすがにちょっとだけ
二人の愛の他にも何かに力を貸してほしい──
そうなると、春風のできることは
やっぱりお料理。
大好きなみんなにおいしいものを食べてもらいたい、
力をつけてもらいたい情熱だったら
きっと誰にも負けない。
どこまで上手にできているのか
まだ自信がないけれど、
特に元気が求められる寒い季節。
やれそうなことは
やってみよう!
定番のあったか料理ばかりにとどまらず
いろんなお料理に手を出してみたい頃です。
だって新しい年の一月もそろそろ過ぎていく。
来月になったら
福を願い、健康を招く節分も大事だし
私たちは楽しいバレンタインデーだって迎えることになるんです。
心の中にいっぱいの愛を
今年はどれだけ伝えることができるのだろう──
大きすぎるこの気持ちを残さず形にできたらうれしい、
無茶だとわかっているのに
どうしても抑えきれない思い──
そんないろんな思惑が詰め込まれた時期を
私たちは迎えようとしているみたい。
春風は、全部うまくいかないと
せっかくみんなのために活躍できそうな冬なのに
もったいない!
今だからこそのイベントを残さず食べ尽くしたいと
そわそわしている──
というわけです。
きっと、王子様に全ての愛を伝える夢だって実現してみせます。
春風は大人しそうに見えると言われるけれど
手が触れるほど近くにいるほど本当のことを知っているの。
こんな見た目で、とんでもない──
何もかも思い通りにしたくて
突き進む──
なかなか手に負えないところがあると
みんな、もうわかっているのだから。
ああ──本当は怖がりで臆病な子供だったはずなのに、どうしてだろう?
でも、こんな強引な自分に気が付いてしまったからには、もう止まらないみたいなんです。