『寒さに負けず』
厳しい寒さが続く
こんな毎日こそ、
明るい笑顔で乗り越えていくのじゃ。
ユキ姉じゃが体が弱くて学校に行けないので
みんなは楽しいお話を届けようとして
世界中のあらゆるゆかいな出来事を集めようとする。
でも、いちばん楽しいのは
やっぱり身近な話題。
みんなが学校でどんなお勉強をしてきたのか、
兄じゃがどんな遊びをしてくれるのか、
寒い道で転ばないように手をつないでくれたとか──
どんなに変わった面白い生き物のうわさよりも
遠くの国のきれいな冬の景色よりも、
わらわの家族が住むこの街のお話が
いちばん楽しんでもらえる──
どうも、年上だとか体が元気とかはあまり関係なく
現地取材の足を使って探したお話こそ
人の心を動かすようじゃ!
ありがたい西の国の仏様よりも
わがやのかわやにいる小さな守り神と
がんばっておトイレ掃除をしたのが──
寒い日もおうちの中を暖かくする
誰かに届けるための一番のお土産話。
きっといつまでも
忘れられることなく──
語り伝えた人々の喜びの気持ちとともに
長い時代を越えて行く。
寒い日にもみんなの心を暖める力があるのだから
もう間違いない。
冬を乗り越え──めぐる四季を元気に駆け抜ける力を与えるのは
楽しいお話というわけじゃ。
いつか春が来て思い返すであろう。
あのにぎやかな時間がなければ、
みんなで笑いあって過ごすことがなければ──
すっかり凍り付いてしまって動けなくなっていたのだと。
ちょっとだけうるさくても
小さな子たちのことを大目に見てやっておくれ。
ときどきは──がんばって集めたお話に
びっくりしてあげておくれ。
冬にはいつも元気がだいじ。
家族で支え合っていくことを
みんなは学び始めたばかりの頃じゃ──