『スペシャルスイーツ』
雨の日ね。
このお天気ではきっと
開いた花も散って
あなたと歩きたかった景色も
ずいぶん変わってしまうのでしょうね。
桜の並木に
二人で食べたかったおだんご。
この春にいっぱい作った忘れられない思い出も
まだまだ足りない。
もっともっと、
夢のようなあの時間が続いていたら──
そう考えてしまう。
きっとフェルゼンも同じ気持ちだと思うの。
大丈夫よ、マリーの愛するフェルゼン。
春が過ぎても
これからの季節、二人はずっと一緒なのだし
新しい季節ならではの思い出を
たくさん作っていける。
もっと春を楽しんで
桜の花を仰いで過ごす景色をずっと見ていたかったマリーは
そんなふうに──
フェルゼンのことを思いながら
気持ちを盛り上げている。
こんなに楽しい日々が続いたんだもの──
まだまだこれからだって
楽しい出来事は待っているに決まっている!
二人で食べるおいしい季節のおやつも
たくさんあるに違いない。
いっぱいの思い出が
これからも増えていくのだと
マリーは信じてやまない──
必ず願いはかなうと
信じることができるのは
フェルゼンと過ごした季節のおかげよ。
まあ、それはそれとして
寒さがつのる雨の日はやっぱり困るわね!
でもきっと
フェルゼンも同じ気持ちのはず──
過ぎ去ろうとしている夢のような季節を惜しみ
心も体も凍えそうになっているはずだわ!
そういうときのために
マリーは生まれてきたはず。
愛し合う二人はこれからも一緒よ。
もうすぐ緑のまぶしい季節がやって来ても
どうかよろしくね、フェルゼン。
ふつつかもののマリーだけど──
思いはいつまでも変わらずにあたたかいままなのよ!