綿雪

『やがて春が来て』
とても寒い毎日は
まだもう少し続くんだって。
体の弱いユキもしばらくお部屋の中。
風邪なんてひかないで
いつかみんなと一緒に迎える春へと
元気に飛び出していけるように。
でも──やっぱり寒い日は
静かに過ごす子も多い。
にぎやかなおうちの中も
ときどきは、火が消えたようにしんとする。
なんだかいつもより
なお寒さを感じるみたい──
よく明るい声ではしゃいでいたあの子たちは
今日は、あたたかくしているでしょうか。
それがなんだか心配になる──
元気でいれば一番いいんだけど。
冬の過ごし方としては
あったかいお部屋でゆっくりするのは普通のこと。
ただ、さみしがりのユキだけが
みんなのことを思って
あんなに、お兄ちゃんに遊んでもらって
うれしそうで──
はしゃいでいた時と同じくらい
今日も幸せであったらと思うんです。
明るくて、いつもあたたかい気持ちになれる
そんな家をみんなと作っていくのは
たぶん簡単なことではない。
ユキは一人で寂しい時が多かったから
なんとなくそう思う──
だから、いつも
みんながそんなに簡単には得られない
とってもいい場所にいられたらと考えるの──
お兄ちゃんや、お姉ちゃんたちから
いろんなことを教えてもらって
お勉強しなきゃ。
大きくなったら
ユキだって、そんなおうちを作って
支えて行けるようになりたい。
待ち遠しい、次の春が来て
そしてまた
みんなと過ごす季節を重ねて──
やがて大人になった、その時こそ。
寒いお部屋で寂しがって
震えている子のそばに
ずっと離れずについていてあげられたら──
そうなったら本当にいいのにな。
お兄ちゃん、今日はどんな風に過ごしていた?
まだ寒いからユキは心配しています。
これからも、もうすぐ来る今年の春も
お兄ちゃんから教えてもらうことが
たくさんあるんだから。
どうか元気でいてくれたらうれしいです。
ユキはずっとお兄ちゃんと一緒にいたいんだから
大人になっても
そばにいてくれないといけないんだから。
その頃には──
とても立派なユキになって
寂しい時にお兄ちゃんと離れたくないなって
わがままを言って、
困らせることもきっとなくなるんじゃないかなと思います。
だからその時に、ユキのすぐそばで
大きくなったねってほめてくれないといけないんだから。
だから──今日もどうか、寒い日でもお兄ちゃんがあたたかくして幸せであるようにと
ユキが願っていることを、忘れないでね。