『私たちのお兄ちゃん』
私たちには、かっこいいお兄ちゃんがいるの。
いつもやさしくて
頼もしくて
わがやのたった一人の男の子。
みんなが大好きなの。
蛍もときどきでいいから、
あんなふうになれたらいいな。
私たちの真ん中で
みんながあこがれるくらいに──
やさしく
勇気を出して──
かっこよくなれたら。
でも、そんな願いは
なかなか都合よくかなわない。
あこがれる大好きな人みたいになんて、
そう簡単にはうまくいかない──
もうすぐ私たちのおうちにも
バレンタインデーがやって来ます。
神様、お願いしてもいいですか?
どうか、もしも願いが叶うなら
年に一度だけでも
お兄ちゃんにいつももらっている元気を
お返しできるように──
勇気を出して、ちゃんと上手に告白できたら。
お兄ちゃんが
いつも私たちにしてくれているみたいにかっこよく──
ううん、もしもそれが難しいっていうなら
どうか──
一生に一度でもいい。
勇気を出して立派に伝えて、
お兄ちゃんに気持ちが届く──
そんなことが私にできたなら。
叶うかどうかはわかりません。
でも、そんなふうにしたいと思える人は
この世界でただ一人だけ。
生まれてから、そして最後まで
私をこんな気持ちにしてしまって
そして、もしかすると
世界で一番かっこよく勇気を出せる
そんな力をくれるかもしれないのは──
蛍にとっては、お兄ちゃんひとりだけ。
いつか──叶いますように。
お兄ちゃんが喜ぶバレンタインにできるといいな。
なにしろ、蛍とお兄ちゃんは家族なんだもの。
これからもずっといつまでも
バレンタインを一緒に過ごすことができます。
もしできるなら
今すぐがいいな。
それが蛍にできないなら
やがて──重ねていく二人のバレンタインに
お兄ちゃんがきっと心から喜んでくれる日が来たらいいな。
できるかな?
できなくても、追い求めてしまう。
明日はバレンタイン。
みんな、お兄ちゃんに伝えたいことがたくさんあるみたいです。
もちろん蛍も
チョコと一緒に気持ちをいっぱい贈りますね。
どうか今年も受け取ってください。
みんなが楽しめるバレンタインになったらいいですね。