『小雨も秋の夜長』
小雨がまた
ぼんやりしたり
考え事をしている
静かな秋の夜に──
小さな子たちは
明日を楽しみにして
おもしろい夢を見る。
お姉ちゃんたちは──
小雨も話を聞いて
初めて知ったのだけど、
勉強に学校の行事に
忙しい毎日を過ごして
それでもときどき──
秋の長い夜を
ぼんやり
考え事をしながら
過ごすことも多いみたい。
いつも小雨を助けてくれる
頼もしいみんなも
実はそんなに変わらず
よく似た時間を過ごしているなんて
なんだか不思議──
そういうこともあるんですね。
小雨もあんまり
くよくよして落ち込んでばかりだなって
悲しんでばかりいないで
いいのかな──?
みんなと同じふうに
秋の夜を過ごすことも
あるんだなって──
でも、それって
小雨が大きくなって
もしも、もう少し立派になっても
秋の夜を──
ぼんやり過ごしているのでしょうか。
実はもっと
かっこいい小雨になることを
夢見ているのでは──?
それとも
夜を穏やかに過ごすのも
大きくなってもそれはそれで
小雨らしいのかもしれませんね。
また秋の夜に
考え事がぐるぐる──
みんながときどき
そうしているみたいに、
どうやら小雨も過ごしているようです。
みんなとよく似た秋の夜──
もう少し背が伸びて
難しいお勉強を覚えた小雨が
やがてそうしているみたいに、
今夜も静かで落ち着いた時間を。