『難問』
答えを知らず、
いずれ進む道のりも知らず
その長さも知らず──
秋が深まって
子供たちとおうちで過ごす時間も増えて、
無邪気な質問攻めになることも
多いようだ。
こちらが悩まされる疑問も
また多く──
秋の夜長の過ごし方も
私はまだそれほど
知っているとは言えない。
おばけがどこからやって来るかも
やはり難しい──
ましてや晩ご飯に
何を食べたいかなど──
人の短い生で
答えを出せる謎といえば
そうたくさんあるわけではない。
いや──ひとつでも何かを知ることがあったら
その喜びで
納得しながら塵に変えることだってできるのだろう。
オマエは人として生きる日々に
自分自身でも確かだと言えるほど──
ひとつでも答えを出したことはあるだろうか。
足を出すのと、ちらりとのぞかせるのと
どちらがかわいいか。
近づくフェスに使うブキは何が楽しそうなのか。
明日の朝は
やはり、トーストにマーガリン──
それともあんこ──
秋の味覚でジャムを作りたいと春風も考えているようだが
豊かな収穫に感謝する季節に
また迷うとなると──
春風には、明日帰りにスーパーを除いた様子で答えると
伝えておいたのだが
あの様子では──今日にでも、楽しみで
新しいレシピへの挑戦を始めてしまいそうだ。
あの元気はどこからやって来るのか?
答えを知ることがあったなら──
その時私は、何を思うのだろう。
ああ、こんなものかと軽く受け入れるだけか
それともまた──
というわけで、スーパーに寄るための買い出し係を探している。
トーストに合わせるものに一家言ありというものは
ぜひ名乗り出てほしい。
これもまた、迷いが多い秋ならではの楽しみだと思うから。