さくら

『ゆけゆけさくら』
はるがきた──
さくらの木も
ももいろのはなをちらして
もう、すっかりみどりいろの
さわやかなまぶしさ。
もしかして
もう、はるがきて
さくらがはるをすごして──
そしてもう
さくらはちり
はるは、いってしまったのでは?
そうおもって
さくらが泣いて
うろうろしていたら
こさめおねえちゃんがおしえてくれたの。
かだんのお花がとてもよくさいているから、
まだまだちっとも
はるでいいのでは?
あかしろきいろの
チューリップ──
みわたすかぎり
みんなみんな、はるのおはな。
なーんだ!
よかった。
でも、もうすぐ
はるがすぎさり
つぎのきせつになるのは
たしからしい──
なにしろ、はるだったら
こんなにかだんに
にょきにょき
ものすごくざっそうはのびたりしないし、
あついきせつが
さくらのすむまちの
さくらがすごすはるに
まじりはじめている──
そんな気がするって!
それに、はるがきて
ずっとそれっきりだったら
きっと──
みんな、あんなふうに
やがてやってくるごがつの──
れんきゅうのすごしかたを
あつく、かたりあったりしない!
かもしれない。
こさめおねえちゃんは
おいしいものをあつめておいて
おうちですごすといいのでは?
と、おもっているんだって。
さくらのきぼうは
これからかんがえて
お兄ちゃんや、おねえちゃんたちに
おしえるね。
うーん──
ううーん──