さくら

『おそと』
おそとは
さむいし──
雨がふるかもしれないし、
風がふいたら
もっとたいへんだし、
こどもはきっと
おそとにでられないの。
ねこのなきごえが
聞こえてきても、
ゆうなちゃんが
この冬さいごの
冬のおしゃれを
たのしみたくても、
おやすみの日でも──
どんなりゆうがあったって
こんな日は
おそとには
いけないよ。
おうちで
おままごとをしなくっちゃ。
キッチンで
おてつだいをしなくっちゃ。
おねえちゃんたちの
しゅくだいをおうえんして
さくらもおべんきょうしなくっちゃ。
こんど
よく晴れたときの
ために──
おしゃれのしたくを
いっぱいしておかなくっちゃ。
はるがきても
まだまださむい。
さくらの
タンスの
あったかいうわぎは、
どれもこれも──
まだまだことしの
でばんがある!
お兄ちゃんと
なかよくおでかけをした
あのふく。
たのしいとき
いつもいっしょだった
このふく。
また、きるからね。
よういしておこうね。
タンスの
このあたりに──
しまったはずなの。
どこだ?
あれっ、よんでる?
え!?
ちょっとだけなら
おそともいいの!?
おいかけっこくらいならいいの!?
さくら、まだ
おかたづけのとちゅうだよ──
着ていくふくはどれがいい?
さくらがよくきて、
これならいつもあったかいって
おしえてくれた──
このうわぎにする!
ながい冬を
ずっといっしょにすごしてるんだよ。