『バベル』
わずかな
ちょっとしたズレで──
それこそ、ほんの短い時間
寒い思いをしたら──
穏やかな日曜日は
冬を過ごす最中にはたまにある、
ひょっとすると、人には避けられないかもしれない
体調不良で
ベッドに横になる一日に
変わることもある──
その恐ろしさを知り、
なおかつ
良い子で過ごして
風邪をひかないように行動した者こそが──
暖かい部屋で
のんびりと、
休日を楽しむことが
できるのだろう──
ユキはゆうべ早くベッドに入ったのがよかったみたいで、
きのうは疲れていた様子だったけど──
すっかり元気になってあらわれた。
子供が明るい顔を見せる朝はいいものだ──
この季節、いつも得られる喜びだとは限らないことを
みんなが知っているから
大事にしようとする。
愛しい人と過ごし、
いっぱい遊んで
夢中になって──
充実した日曜日はそうやって通り過ぎて行った。
みんながこの日を──
何かの糧にして
明日に向かっていくのだ。
絵本を読んで、
料理のお手伝いも少しして
来月のひな祭りの予定を
みんなで考えた
こんな日を
一生懸命に駆け抜けたことで
どこか遠い未来にまでも影響していく可能性がある。
あるいは、
大事で特別な今日を迎えるために
今まで積み重ねてきた良いことがあったとも言える──
風邪に気を付けて
たまたま無事で
楽しく過ごせたというのは、つまりそういうことだ。
寒さはまだ厳しいけれど──
前へ進む意思を、
日々を楽しく送ろうとする思いを
くじくことはなかなかむずかしいようだ──
それにしても、早く暖かくなるといいな。
きっとうちの子たちはますます騒がしい毎日を過ごすようになるぞ。