綿雪

『ハッピーエンディング』
今日も風はあまりなく
暖かい日。
小さな春の訪れを
そこらじゅう駆けまわって探しながら、
夕方には早めに帰ってきました。
元気に一日を終えて、
疲れたらお風呂の後はすぐ休んで、
あとは──
明日の朝の陽が昇り
また外に走っていくことができたら
それが一番──
他に望むことは何もないほど
いい休日になるはずです。
そうしたら
おうちのみんなに
遊びに誘われて──
庭でわいわい
はりきって体を動かすもよし。
おうちの中で
ゆっくり過ごすもよし。
お手伝いをしてもいいし──
なにしろ、明日は
ホタお姉ちゃんを中心に
ひな祭りの計画を立てるのだと
聞いています。
少し早めの
予定をたてるの──
来月の楽しい出来事が決まります!
もしかすると
その日を待つ今こそが
何よりも楽しく
わくわくする時間なのではないかと──
そう思うと
明日の日曜日を
少しも無駄にしたくない気持ちで
なんだか──
眠れないかもしれないくらいです。
これではいけない!
ちゃんと休むのも
楽しい日曜日を過ごすための大事な秘訣。
どれだけ待ち遠しい明日が
来るのだとしても──
ああ、それができれば何よりいいのは
わかっているのに。
一日の終わりに──ふさわしいというのに──
お兄ちゃん──ユキがいい子で
明日の朝、顔を出せたら
どうか、ユキの日曜日に出会えたらうれしい
あの優しい笑顔で──
あいさつできたらいいな。
一日のはじまりに、ユキのために。
それを思って──
今夜は──眠らなくちゃ。