真璃

『お菓子がなければ』
なんてこと!
年末が近づき、
街はクリスマス模様が
日に日に増していく。
楽しいのと
遊びたいのと、
それでもやっぱり
寒い時はお腹がすくのと──
それでとうとう
子供たちの胃袋の
活動の成果で、
おうちからお菓子が消えてしまったの!
最近、お菓子の消費が激しいって
みんなが心配していたところに
やってきたこの事態。
どうしたらいいのかしら?
やっぱり──
ここはひとつ、
年長さんでお姉さんのマリーが
こばらがすいて泣いている小さい子たちのために
一肌脱ぐときね!
お姉ちゃまたちに話して
ホットケーキミックス
まぜたり──
やいたり──
できあがったり──
足りなかったら、トーストに
砂糖やマーガリンをうまく使って
良い子で待っている家族のおなかを
満たすのよ!
どう?
マリーにだって
できないことでもないでしょう?
そんなふうに安心していたら、
夕暮れになって、ヒカルお姉ちゃまや
海晴お姉ちゃまの持ち帰ったおみやげが──
お菓子ばっかりだったの!
最近の子供たちの話を覚えていてたのね。
こんなにも事態が一転、
お菓子ばかりの日と変わるなんて
いくらマリーが年長さんのお姉さんでも
予想はできなかったわ!
おなかがすく子のいる家は
いつも何が起こるかわからないわね。
春風お姉ちゃまも、これからしばらく
日持ちするお菓子を作っておくつもりだって。
時はクリスマスシーズン──
浮かれて作りすぎたりしないかしら?
少し注意して見ていなくっちゃ!