海晴

『サタデー』
あのあわただしい
平日を乗り越えて!
どうにかこうにか辿り着いたのは
はてしなく長く遠い先にあるように見えた
あの──やさしく穏やかな週末。
ああ、ついに
こんなに心の余裕を持てる時間が
私にもやって来るなんて。
かわいい家族と遊んで
みんなとおいしいものを食べて
どんな時の表情も忘れないでいれば
また次の週も乗り切れるに決まっている──
そう、なんだか
まだまだまだまだ
学校でお仕事で押し寄せてくるのは、
前からうわさには聞いていたけれど
忙しくなる時はいっぺんにやってくるという
急な用事のあれやこれや。
お休みくらいは
とらないと──
若さだけでは、なかなか乗り切れない!
一人だけでは立ち向かっていくこともできない──
この週末に、おうちのみんなにいっぱい
なぐさめてもらわないと。
やっぱりみんなは
いつも明るいし
うるさいし
元気でいっぱい。
一緒にいたら、こちらは落ち込んでいる暇もない。
このあいだの休日の
土日に遊んだ時と
なんにも変わらないで、
遊んでほしがって
くっついてぶらさがるの。
こんなにちっちゃい子でいっぱいの家では
もう、人は
世の中の押し寄せる理不尽とはちゃめちゃに
ぶつかり立ち向かっていく以外のことは
何も考えられなくなるからね!
おすもうも
したから──
この低い安定した態勢で忙しさにぶつかっていくのは
ちょうどいいかもしれないわね!
ふう、明日もまた
急な用事が入ったりしなければ
このにぎやかなおうちの中で
どたばたしながら過ごしてもいいの。
笑ってばかりいる子も泣いている子も、
まだそんなに
急に大きくならないでいてね。
まだまだ未熟なお姉ちゃんに
また、こんな週末をくれたらうれしいです──