吹雪

『日の当たる方へ』
今日も暑い日でしたね。
季節はもう
すっかり夏と言っていいようです。
春風姉や蛍姉の
献立の相談には
夏らしいメニューを選ぶと
採用してもらえる状況が多くなりました。
また、ヒカル姉や立夏姉が
服装の相談をしてきた時には
汗をかいたときの処理が簡単なもの、
そして比較的薄着の傾向を
選ぶと喜ばれる──
そんな気がします。
キミもやはり
大胆な格好に挑戦してみたい気分になる
季節なのでしょうか?
さらに、小さな子たちは──
いくら怒られ慣れているとはいえ、
外で遊ぶ時の帽子は
何度も言われて習慣になっているようです──
良い傾向です。
好きな色や形、
日差しの強さによって
きょうだいで相談しながら選ぶ子もいれば、
一番近くにあるのをつかんで
待ちきれないように真夏の日差しの下へ
飛び出していく子もいる──
問題があるとすれば、
大きく体を動かすと
どうしても帽子を落としてしまう、
それだけは避けられないということ。
遊びに夢中になって
帽子を落としたままの子供を
誰かが見ていたら
拾ってあげたい。
もしも帽子が落ちたのを一番に見つけたのが
私だったら──
そう、
今日は暑い日でした。
それでも、玄関先に誰でも使えるように置いてある
白と黒の帽子のどちらを選んで
庭へ遊ぶ子供のところへ向かうか、
考える分の時間はあったと思います。
きれいな白の
軽くて薄い素材で
使いやすそうな帽子。
夜のような黒色で
飾りのついた
見た目のおしゃれな帽子。
私が外に出たのは
わずかな時間──
どちらを選んだのか見ていた人は少ないはずです。
きれいなままに元の場所に戻しておきました。
暑い日差しにもかかわらず
外へ出ていく吹雪は──
幻のままにしておきます。
涼しいところにとどまる吹雪だけでいいはずです──
明日は、気持ちのいい風が吹くといいですね。