青空

『みつけた!』
あれはなんだ!
おにわのすみっこ、
あめでしめった
くさのなかで
かさかさ
うごくもの──
もしかして
あれが
かえるというやつじゃ
ないのかな!?
とびはねて、
うたって、
おすもうをとる
あのかえる!
だったらいいな。
それっ!
つかまえた!
にげられた……
あっ!
あのはっぱのうらで
うごくのは?
かたつむりじゃなかった?
あじさいのはっぱを
みつけては
あかいろだろうと
むらさきだろうと
あるいてよろこぶ
あの
かたつむりを
つかまえられるかな!
えいやあ!
にげられた。
はれたそらから
ぽつぽつと──
あさまでふっていた
あめがしたたる
したにいて
げんきなこえ──
ねこかもしれない!
それか、
からすかもしれない!
でも、とっても
すごいこえだから
あれはきっと
このよでいちばん
げんきだという
こどもでは
ないのかな!
あめのあと、
かえるのこえがして
あじさいがさいて
にじがでたら
でてくるいきもの、
こども。
おいかけろ!
つかまえろ!
そらもよくいわれるの、
げんきな
こどもだなって
ね──
だれかがつかまえるまで
こどもはずっと、
うたう!
おどる!
おすもうをとる!
そして──
にじがでたひは
からすみたいな
おおごえで
ひろいひろいおにわを
はしってゆく──!