立夏

『オトメゴコロ』
うきうき
わくわく
弾むように
ときめくのは──
いつだって乙女のハート。
ころころ様変わりして
ちっとも落ち着かない!
立夏は知っている。
もう子供じゃなくて
十三歳だから──
晴れたり曇ったりする
カラフルな空模様は
乙女心。
今の時期がそう。
こんな時は──
急な雨で寒くなったりするから
厳しかった冬を
乗り越えた日々のことを思い出して
重ね着したり
好きな人といたりして
あったまるといいの!
もう──
知っているんだから。
今日みたいなぽつぽつ雨の日も
そんなふうに、
そんな──
あっつい!?
むしあつい!?
かなり
汗がしっとり!
べとべと乙女だ──
えーっ、
こんなに蒸し暑いものだったっけ。
これじゃあ適当な口実で
すぐ隣の人と
くっつけないじゃない。
しょうがないから
冷たい飲み物でも用意して
並んで座ろうね。
二つのグラスに
ふたりの好きな
同じ飲み物。
今日も世の中を
あつあつにする
乙女心。
くるくる変わる
油断できないやつだ!