『小雨のお友達』
おともだちの
おともだちは
おともだち──
です。
マリーちゃんと一緒にいるお人形。
さくらちゃんがお絵描き帳に描いたお姫様。
虹子ちゃんのかわいいフレディ。
学校に行ったら
一人になることが多い
小雨でも──
いつのまにか友達１００人！
いいのでしょうか？
マリーちゃんたちが
お友達を作るのが上手なだけで
小雨まで得をしてしまうなんて。
でも、そこには
少し事情があって
お友達の家に行くのもなかなかできない、
人が集まるところは避けないとだめ、
それでみんなの
自慢のお友達を
紹介しあって──
寂しくないようにするのだそうです。
小雨だって
いつも一人が平気というわけでは
ないですもの──
にぎやかなことが好きな子たちは
こんなときも困らないように
考えているのでしょうね。
小雨も少しだけでも
お手伝いができれば──いいですよね。
手のひらに乗せた本と
ほんのわずかの
空想と──
世界が大きく広がる
気持ちだけを胸に
みんなに紹介できる
誇らしいお友達が
小雨にも──
小雨であっても──
小雨のお友達でもいいのかな──
でも、寂しい思いをしている子がいたら
放っておいては
いけない！
お兄ちゃんにも、いつか紹介しますね。
怖がりの小雨の代わりに
おばけを追い払ったりしてくれた
優しくて強い良い子たち──
ずっと小雨を支えてくれた思い出たち。
あまり照れずに
話せるといいな──
