立夏

『おつかい』
お天気のいい日は
お買い物に行こう。
メモを手に持って
買ってくるものを
全部忘れないように。
ひとつやふたつか
みっつくらいは
買い忘れることも
あるけれど──
お天気がいい日は
許してくれることだって
ときどきある!
だから
のんびりと──
お買い物に行こう。
いそがしいオニーチャンや
やさしいお姉ちゃんたちの
お手伝いができる
立夏を見つけて
ヒマをしている
妹たちは
自分も行きたいって
ついてくるよ!
でも
みんなはだめ。
迷子になるし
うるさくなるし
楽しくなって
買い物を忘れやすいし──
立夏のわずかなおこづかいで
自分の分を
買うついでに──
小さなお手伝いさんにも
もうひとつ!
ということが
できなくなるもの。
立夏が手をつないで
いいお天気の中を──
ゆっくり歩ける子は
一人だけ。
片手にメモを、
もう片方の手は
離さないようにつないだ
妹のため。
お買い物を
ひとつやふたつや
みっつは忘れても──
小さな家族は
忘れずに家に連れて戻れるのが
りっぱなおつかい。
立夏と行くもの
だーれだ?
ひとりだけを
じゃんけんで
決めようねー!