『桜の季節』
ほーら!
マリーの言ったとおりでしょ?
小雨お姉ちゃまの心配は
よくわかるけど──
桜だって一花咲かせてから
散りたいに決まっているもの!
ちょっとした雨くらいで
きれいな花をそんなにたくさん
落としたりしないわ。
今日もよく晴れた素晴らしい陽気に
透き通るような青色を背負って
咲き誇る薄桃の花──
いっぱいに広げた枝は
もう胸を張るように
みんなを虜にする色でいっぱい。
寒い冬の季節も
凍える風を受けてもじっと耐えて
今この時を待っていたんだもの。
マリーは見ていたわ。
だから知っていたの──
たくましい桜の木なら
そう簡単に散りはしないということ。
というわけで春休みは
たまにみんなで桜を眺めながら
おいしいものでも食べましょうね。
あんまり派手なパーティーという時候でもないけれど
きれいな花を楽しむことができたら
とてもいいことだもの。
さて、残る問題は
お手伝いをしたがる小さい子たちが
お外のテーブルまで転ばずこぼさず
うまくごちそうを運べるかどうかだわ!
でもきっと
転んだからって
うちのたくましい子たちは
簡単にくじけたりは──しないと思うけどね。
ウフフ。