『プライベート』
日曜日ね。
良く晴れたのもあるのか
月初めも理由なのか
それともたまたまなのか、
朝からひっきりなしに
人の出入りが激しい──
まあ、こういう日もなくはないわね。
歓迎はしないけど
許容はしないとね──
私が知っているだけでも
早く来たほうから順番に
ガスの点検、
テレビの修理、
八百屋のお届け、
穴の開いた網戸の修理、
宅配便、
立夏ちゃんのお友達に
ママのご用の人、
郵便の配達と
牛乳配達のセールス──
試供品を置いていったみたい。
骨が強くなりたいなら
飲んでみたら?
じゃんけんになると思うけど。
まあ──
家族の人数を考えると
一番多い時と比べたらまだ全然ましなほうね。
小さい子たちは
かまってもらってよく喜んでいたし
姉さまたちは立ち話が
苦にならないようで──
めんどうくさいのは、
ちゃんとしなさいって言われる
私くらいの年の子だけという感じね。
いえ──苦労していたのは
言伝やお届け物、
用事を引き受けたら断れない小雨ちゃんの方が
大変だったみたいだから
私が言うのは情けないかもしれないけど。
でも、
めんどうくさかったんだから
仕方ないと思う。
明日は一人でゆっくり過ごす時間くらい
見つかるかしら。
今日はもう──眠る前のほんの少しで我慢する。
そうね、そのために
立夏ちゃんを先に寝かしつけておかなきゃ。
大丈夫──おなかいっぱいになれば
すぐなんだから。