虹子

『おいしいもの』
おにくがすき
おにくがすき♪
おにくがすきな
にじこちゃんが
おにくやさんに
ゆくよー。
おかいもののために。
おにくのために
おかいもの──
おねえちゃんと
てをつないで
おでかけするからね。
だって、
おねえちゃんは
だんだんあきがきて
このごろさむくて
てがつめたいって
ぶるぶるふるえて
いうんだもの。
あーさむい。
どうしよう。
ひとりで
おかいものにもいけない!
あたためてって。
くねくねしている。
あまえんぼうね。
さみしがりなの。
うふふっ、
にじこはしっている。
そんなに
いもうとがかわいくて
てをつなぎたかったなんて、
しかたないのないこなの。
おねえちゃんのきもちが
わかってしまったからね。
でも、にじこが
りょうほうのてをつないでしまうと
おじゃまで
あるけないね──
みぎて
ひだりて
にじこのもの。
それは
おうちにいるときだけ!
みはるおねえちゃんの
おでかけと
おにくやへのおつかいのために
みはるおねえちゃんの
みぎてをつかむの。
あいたほうの
ひだりては──
にじこがやっぱり
いっしょにおでかけしたいひと
おにいちゃんにゆずって
あげようかな。
とくべつだよ。
いまだけだよ。
おうちにかえったら──
かえしてね。