海晴

『自分磨き』
学校の教科書や
お仕事の資料が
山積みで──
気分をリフレッシュしたい時!
窓を開け
見あきた表紙を
いったん片づけて
取り出すのは、
いつも親友のように
そばに置いている
小さな物語や
かわいい詩集。
昔から好きな絵本もいいわね!
たまにはこうして
実用性や
世間の話題から
いったん離れて、
ただ自分が好きなだけのものと
向き合う時間が
とれなければ。
人間の心は
豊かに実らないような気が
しないでもないもの!
まあ、まじめな子は
お仕事に真っ直ぐでも
いいのかもしれない。
ほら、たとえば
ずっと鉄道のお勉強をして
重たい本を積み上げる麗ちゃんとかね!
すごいよねー、
あの集中力。
きっと将来は何か
蓄えた知恵と燃え上がる情熱と
みんなに愛された少女時代のおかげで
大きく羽ばたいていくんだわ。
まるで私が夢をかなえようとしているように──
なんてね。
のんびりするつもりでいたら
結局、
今のお仕事につながる──
ぼろぼろのページがとれそうなくらいの
お天気の本ばっかりを
並べているのだから
リフレッシュになったのかどうなのか
さっぱりわからない。
もうすぐ週末になったら
どんな本を積み上げてみようかな?
時間が足りなくなるまで、
窓の外が暗くなるのを気が付かないくらいに
好きなものだけに埋もれて過ごす時間が
私には時々必要になる気がするの。