虹子

『さいせんたん』
にじこのすきなものは
ミルク。
いいかおりがして
あまーいの。
おいしい、
おいしい、
あったかいーって
にじこがミルクをのんでいると
みんながぴくぴく
みみをうごかして
ききつける。
なにやら──
にじこちゃんが
いいことをみつけたらしいぞ!
いいかおりがするぞ!
おいしいものをのんでいる
しあわせそうなおかおと
うきうきしたよろこびのこえ。
きっときっと
とてもすばらしいものに
にじこちゃんはであったに
ちがいない!
そんなふうに
みんなはすぐに
みつけてしまうよ。
そうなの!
にじこのいいもの、
みつけたの!
おねえちゃんに
いれてもらったの!
そうするとしばらく
おねえちゃんは
いそがしそうに
じゅんばん、じゅんばんって
いうんだよ。
にじこ、
いいものたくさん
しってるんだから。
そんなにじこが
きょうはおしらせ。
あのね、
ホタおねえちゃんがおいしいものを
よういしているの、
さっき
みつけたんだよ!
にじこがいうから
それは──
おいしいにきまっているの。
にじこのすきな
せつぶんのたべものは
おまめ?
めざし?
つみれの
おすいもの?
うふふ──
やっぱり
のりまきでしょう!
あまーいかんぴょうをしいて
まいてまいて
まるめて
おおきなおさらにならぶのを
おもったら──
おなかがすいでくるってこと、
にじこのおすすめだから
もう
きまっているの!
おにいちゃん、たくさんたべようねーっ!
にじこのおおもり、
おにいちゃんもみていてね。