吹雪

『ユニバース』
全然知らないうちに
流行はひとつ変わって
転がって遊んでいた子たちは
また新しい
世界で一番を見つけたように
今日はどうやら、歌を続けている。
歌詞を知らなくてもいいのか
思い出せない恥ずかしさも忘れて
外国の民謡であろうとかまわず
星に願いをかける言葉を休めず
風邪みたいに痛みがやまないときは
ネギがよく聞くとか
温かい飲み物でもとココアを選んだり
まるで止まることを忘れた子供たち。
少し期待しながら
暗がりに紛れ隠れても
どこへ行ったのと──
今すぐ会いに来ようとする
騒々しい足音から逃げ切れない。
考えてみればこの一ヶ月か二ヶ月
少しさかのぼってお正月
さらにたどると聖なる夜も
いつもいつも歌と共に過ごしていたのだから
何事もない日というだけで全てが解決するわけもなく、
また、大きくなった体で
描きかけのお絵描き帳も吹き飛ばし
手をつないでテーブルごとひっくり返す
大惨事がやむということが
きょうだいの多い
私たちの時間にあるわけがないのです。
しかし飛び回る空中戦のような
うれしそうに跳ねては喜ぶ過激な運動の積み重ねが
やがては隙を見て私に突撃をしてくる
猛スピードを育んだように
今日の歌もまたあるいは未来の──
とりあえず遥かな彼方に歌姫たちの誕生を待つまで
私が静かな場所を探していたり
植木鉢の陰に隠れていても気にしないでください。