『ティンクルスター』
きのうはクリスマス……
イブイブ!
そしてその次の日の
今日はなんと
なんとなんと
ついにクリスマスイブ!
まだプレゼントも届いていないのに、
パーティーの本番は明日なのに、
ましてやいつもより早めに寝なさいと
ベッドまで追いやられたというのに
どうしてこんなに
ワクワクして
ドキドキしているのかな!
そのわけは、と星花ちゃんは言う。
それは、夕凪ちゃんがいい子で
この一年を過ごしていたのを
みんなが知っているのと、
まわりのみんながいてくれたおかげで
夕凪ちゃんがこの一年をいい子で、
みんなと楽しく
いられたことを──
わかっているからだと。
ありがとうの気持ちなんだって──
なるほど。
文句も言わずにベッドに入って
よりによってこんなサンタさんが待ち遠しい日に限って
目を閉じたとたんに眠り込んで
明日の朝までぐっすり目を覚まさないのが
誰の目から見ても明らかな
夕凪がいい子だからなのかー。
言われてみるとそうかもね!
みんなは夕凪がどんな時でもすぐ眠れるのを
才能だっていうよ。
そうかー、才能ならしょうがないね。
夕凪は今年のクリスマスも
とってもうれしい!
今日を迎えられて
うれしくて
涙が出ちゃう。
きっと夕凪はこれからもずっと
クリスマスを楽しみにして
100年後も
200年後も
こんなふうに期待してサンタさんを待っているはずだって
そんな気持ちを
もうわかっちゃう。
だってだって
生まれた時から
マホウ使いなんだから。
お兄ちゃんも早くベッドに入らなきゃ
プレゼントが届かなくて泣いても
夕凪は知らないよっ!
今年一年いい子で過ごしたお兄ちゃんのこと、
夕凪はわかっているんだから。
お願いしたクリスマスプレゼントが
今夜、
届くかな──
ときめくよね!