『ワンツー』
ほらほら!
見つかるのは
かわいいものばかり。
よく晴れて暖かくて
すっかり冬になったことも
忘れそうな気持のいいお天気。
みんながこの日を待っていた!
というわけで
遊びに出かけたいんだけど
夕凪はまだ小学生だから
夕方暗くなる前に帰ってきて
おとなしくいい子で片づけをして
ほめてもらえて
なでてもらえて
かまってもらえて
おやつの大盛りも
許されて、
心もお部屋も
きれいになる。
お兄ちゃん!
ほめていいよ。
冬服もこんなにいらないと
タンスに入りきらない分で困っていた
少し前のころだったけど。
やっぱりいるね!
毎日同じものだと
あきるし!
すぐ汚れて
どこかほつれてる。
遊びに行くのもいいけれど
いい感じの日なたで
洗濯物を畳んでいくと
夕凪、慣れてきたから
すーぐ片付くんだもんね。
おまけに横に並んで
ホタお姉ちゃんが──
もう育って入らなくなったのを
着てみてって
くれるの。
いいでしょう。
夕凪、なんでも似合っているみたい。
あれもこれもくれるの。
ミニスカートもリボンの靴下も、
はたまた短パンとおしゃれなスポーツキャップも
夕凪のタンスに
きれいなのが増えていく。
えへへ。
お兄ちゃんもたまに
夕凪に着せたいものがある!
なんて気分になるときが
あったりしない?
あげたいのも
もらってうれしいのも
いつだって遠慮なし──
おうちの家族なら当然の気持ち!
どんとこいだよ!