『暑さはあとどれくらい』
ふうふう
今日はお昼から暑くなりましたね。
いっぱい遊んで帰ってきたみんなのため
洗濯機からよいしょと運んだ
干す前の──
洗剤のいい香りに包まれる
わりと重たい洗濯物。
物干し竿に真っ向からぶつかるみたいに
せっせと汗をかき干しているうちに
ふと息をつくと
自分の着ているものがまた新しく
洗濯物に変わることに気がつくんです!
夏場はもう、どんどん持ち込まれる洗濯物は
まあそういうものだから仕方ないですけど
夕暮れにはきれいな虫の声が聞こえはじめる今ごろに
忙しくなることもあるんですね。
なんだか久しぶりに汗をかいた働き者、
やがてお風呂でのんびり
今度は石鹸のにおいに包まれる──です!
おまけにこのごろ
さわやかな風が吹いて
運動もしやすい季節。
お庭の木もそろそろ葉を一枚、二枚と散らし
涼しげに揺れ、くすむ緑をすがすがしく眺めていると
運動したり遊んで帰ってきたみんなの着替えが
洗濯機の前に積まれていくことを思い出し
あわてて飛びあがるの。
こうしてはいられない、
みんなが蛍を待っているんだ──って。
お兄ちゃんもたくさん汗をかいて毎日を過ごしているみたい。
明日の分やあさっての分まで遊びたくて仕方ない小さい子たちにも
ちっとも負けないくらいに
追いかけっこをして走り回り
強く引っ張る手に誘われて──
そんなふうにお兄ちゃんが忙しいときは
蛍がいつも背中に控えて
支えていたいと思っています。
たまにお兄ちゃんが油断している隙を見計らい
みんなにまぎれて追いかけっこで
大きな背中を捕まえたりもしながら
おうちで待っている蛍がいます。
あわただしくて少し忙しく
もう少し暑い日が続くなら──
それも、ちょっといいかもしれませんね。