さくら

『ちょきちょきむすめ』
ちょっきん
ちょっきん
さくらのゆびが
おどると──
ひらひら
ゆれながら
小さなかけらが
おちてゆく。
だれよりも
だれよりも──
はさみをつかうのが
じょうずかもしれない
さくら。
こむぎこ
じゃがいも
スパゲティに
キッチンペーパーの
なにが相手のふくろも
キッチンにあるものなら
おてつだいをして
きるし
おにんぎょうの
おどる絵、
みぎてをあげて
ひだりあしのつまさきをたてて
むねでハートのふくも
きりとりせんで
きりとって
きせかえをしたりするの。
ゆうびんの
ふうとうも
おてつだいできるよって
きいてみるし
しんぶんの気になるきじ、
さくらのめいしょ。
おでかけの行き先──
さくらのはさみが
とっておけるかもしれないからね。
小さなさくらのおてつだい、
おやくにたっている?
はさみつかいの
ゆくところ
みぎもひだりも
ちょっきんちょっきん
きりはなせない
ものはない。
ややっ!
むこうからやってくるのは
なんでもくっつける
のりつかいの
そらちゃん。
ちかづき
めがあって
ふたりがであうと──
なかよくなり
こうさくをはじめるのよ。
おーい!
そらちゃん!
であったことが
うれしくて
おどったら──
こうさくしましょ!
なんでもつくれる
小さい子たちのわざを
みんながちゅうもくしているよ。
うまれるもの
すべてを見せて
びっくりさせてしまおうね。