虹子

『メロディ』
はじまる、はじまる
はるがはじまるよ。
おはながひらいて
ゆれててまねくと──
にじこはあかるいほうへ
はしっていくよ。
でも、おそとはかぜがつよい!
それでもって
まださむい!
そこで、みんなはあつまって
ひなたにいるの。
まどからけしきがみえるだけで
おちゃはおいしくなり
ころがるのがたのしい。
みづきちゃんははいくをよむのが
いいんだって。
はるはあまりにも
いいくがうかぶ。
おえかきちょうがごしちごでうまるよ。
おにいちゃんは
ごしちごをしっている?
たとえば──
おだいりさまと
おひなさま。
あとごをたしたら
ごしちご。
たすのはたとえば
うだいじん、さだいじん。
やえざくら。
あおによし。
なきぼくろ
でも、ぜんぶたしても
じゅうしちもじ。
ぜんぶつかっても
にじゅうにんきょうだいははいりきらないよー!
と、おもっていたら
そうでもないんだって。
そこをうまくくふうするのが
はいく。
それが、はるのおたのしみ。
もしかしたらおひるごはんに
テーブルからおちそうにならんだおにぎりも
たべまくるかぞくも
みんなみんながぜんぶ
はいくになるかもしれないの。
うめぼし。
えびてんむす
しそこんぶ──が、ごもじ。
ねぎみそ。
やきおにぎり。
ぴりからさんしょう。
からあげまよ。
つなまよ。
つぶあんこしあん──
あっ、これはおぐらサンドにはさむの。
はいくによめるかどうかもわからない
おべんとうのしたく。
ずーっとずーっとおべんとうだけで
おはなみのこうえんがうまるまで──
したくはつづき
みづきちゃんのおえかきちょうに
はいくはとまらないそう──なのですよ。