海晴

『はじまり』
真夏のような日が続いた連休の前半、
イベントがますます盛りだくさんの後半を経て
私たちのゴールデンウィーク
とうとう終わってしまいました。
残念そうに次のお休みを待っている声も聞こえる
長かった休日の後だけど
なんだかんだ言ってやりたいことが見つかりだす頃、忙しい日々が始まると
毎日夢中になって時間は過ぎ
気がついたらあっという間に次の長いお休みが迫って驚く、なーんてことが
よくあったりもして。
家族みんなが迎えるこれからの生活はどうなっちゃうの?
今、少し退屈に見える日常が戻ってきて
連休でずいぶん離れていた気もする懐かしい場所や
変わっていく景色の中に歩いていく。
緑の色が濃くなっていく街並みに、
どこか背が伸びたみたいに新鮮なお友達が集まる教室に、
うれしくなって駆け出す広い公園に、
一人の時間に午後のゆっくり傾いた日が射す図書館に、
つい忘れそうになっていたいつもの自然な居場所を求めて向かいます。
校庭から聞こえる元気な声、校舎ですれ違う家族の見慣れた顔も
楽しかった連休とは違って引き締まっているようで
瞳は生き生きと、肌もつやつや輝いているようだよ。
まあ私の大学にはきょうだいはいないので
こういうお休みの後はみんなと通っていた若者の学び舎が恋しくもなるのだけど──
とにかく新しい次の生活は
泣いても笑っても時間を止めることはできずにはじまってしまいました。
あのはしゃいだ連休にやり残したことなんて……
まあ、ぽこぽこ思い浮かんで山のように積もりそうなのは確かなんだけど
ぜんぶ楽しもうなんて時間が流れ回る地球上では無理だもんね!
またみんなと迎えられたらいいなと願っている
次の休日まで大切にしまってとっておくことにします。
そう、今日はそれぞれが素敵な思い出とこれからの未来を思って踏み出すはじまり。
それなのに天気はあいにくで
午後からの強い雨がまるで
そんなにあわててしまわないように、と言っているよう。
ゆっくりと
落ち着いて──
今はみんなを守ってくれる
暖かな場所があると思い出してください。
そこで待っている人が
あなたを思っていることも、
今日は濡れないかどうか転んだりしないか心配していることなども
思い出して元気に帰ってきてくれるなら
お姉ちゃんは、キミのことを考えていてよかったと大喜びをするのです!