海晴

『かわいい蛍ちゃん』
私の大切な妹の
蛍ちゃんは
ラッキーアイテムを考えてあげたら
昨日も今日も手袋を編んで
私のところにも一つ届けてくれました。
かわいい♪
これならラッキーアイテムももう少し
長女と長男が行くペア南国リゾートとか
秘境の温泉旅行プランとかにすればよかった。
という冗談はともかく。
これから冬の寒さがまた厳しくなりそうだから
もともと蛍ちゃんも寒さ対策を考えていたと思うの。
でも相手は何しろ大自然
厚着も温かいお料理の準備もするけど
それ以上にできることってあまりないじゃない?
ひとりひとりがそれぞれ気をつけないといけないこと。
なのに
知っての通り、お気楽な子ばっかりで
私たちばっかり心配しちゃう。
あ、私はお気楽なほうのグループに入れてもらえそうだけど。
心配していても何をしたらいいのかわからないときに
こんなに素直にお姉ちゃんの言うことを聞いてもらえるの。
家族を守りたい気持ちが
少し重なったのがいいのかもしれないね?
もらったものはうれしくて
しばらくは忘れずに身に付けたくなるものだし。
見て、雪の花と並んだイニシャル入りの飾り刺繍。
妹の手作りなのーって
友達にも自慢できる出来なの。
こういうのを作って
さりげなくどうぞと贈れたら
みんなを暖めるのに役に立つのに
私が挑戦したら両手を暖める一組に
ひとつのシーズンをまるごと使いきりそうな──
あはは、さすがにそこまではないか。
影響されて縫い方の動画を調べてみて
ななな、なんだこれはーと驚いただけであって
実際にやってみたら案外何とかなるものよね。
とはいっても、蛍ちゃんは早くもマフラーやニット帽の飾りも
真剣に調べている様子だったからなあ──
私が同じように編み物の本を開いても
あんなにわーって喜んで小さい子たちが寄ってきてくれるかしら?
あー、今ちょうど手が空いていてヒマだなー。
あの、もしも弟クンのリクエストがあるならぴったりのタイミングだね。
そしたらすぐに予定を入れて
特別注文で受け付けちゃうよ!
冬を少しでも暖かく過ごしてもらうために
みんなになんでもしたいから──
挑戦してみて途中で飽きる可能性は今だけ忘れて
なんでも希望ばかり話したい
未来へ期待する時間です。