『パーフェクト』
連休はどう？
楽しんでるかな？
誰もが明るい日を過ごしたがっている週末、
まさにお天気予報が求められている瞬間ね。
お出かけを考えている人も、のんびりごろごろしたい人も
晴れるかどうかはその日の気分に関わる重要事項！
子供の頃からスカートを翻し、流れる雲を追いかけて
好きで続けてきただけのちょっとした予想の技術が
みんなの役に立てばいいなあ……
うまく予報ができればね……
雨が降るかどうか気になる時って
たいていの場合、西から流れる雲のやつらは困ったことに
３０パーセントとか４０パーセントあたりの数字を連れてくるのよね。
なにそれ！
はんぱな！
降るの、降らないの！？
お天気お姉さん教えてねってみんなが頼りにしてくれるけど
こっちが聞きたいよお……
それに比べたら
まず晴れる、ううん絶対晴れるって
その場のテンションで適当なことを言ってしまってもいいくらいの
はっきりした降水確率っていいわね！
０パーセント！
まあ、１０パーセントくらいまでは許そう！
雨がまず降らないなんて──
それって、すっきり気持ちよく晴れてくれる確率が
なんと１００パーセントだということよ。
いいわね──
１００パーセント、この響き。
いいことが起こる確率、１００パーセント！
好きな人と目が合う確率、１００パーセント！
面白そうな本が見つかる確率、１００パーセント！
おいしいご飯の匂いがしてくる確率、１００パーセント！
まちがいない未来が待っているって
なんだか気分が晴れるかも。
あ、でもなあ。
悪いことが１００パーセントだなんて言われたら、
きゃー！
こわい！
本に挟んだしおりが勝手に落ちている確率、１００パーセント……
よりによって納豆のお皿が膝に甘えてくる確率、１００パーセント……
着替えの途中で好きな人がたまたまドアを明けてしまう確率……
これは、喜んでもらえたら悪い気はしないかな？
ああっ、でもたまたま偶然おなかの肉がぷるぷるしている瞬間
１００パーセントだったりなんかしたら……
ひええっ！
というわけで、このあたりの明日の降水確率は
うれしいことに０パーセントから１０パーセントの間となっております。
いいことあるかも、１００パーセントかも！
まちがいないのは、いいことがあったときもなかったときも
お姉ちゃんとお話でその日のことを話せる確率１００パーセント。
えっ？ それはお姉ちゃんがお話をしたいだけだって？
そ、そうかも？
長く続いた雨があがった後に
うれしい秋晴れの陽気がやってくる──
たまたま着替えを見られたって一回くらいまでなら許せる気分だねっ！
