蛍

『ニューワールド』
のどかな日が射して
とても暖かになりました。
風が吹くとまだ冷たくて
春は今だ、とはまだ自信が持てないけれど
とりあえずあと少ししたら
次の学年に進み
新しいはじまりを迎えられそうな気分が
ゆっくり、じわじわと高まりつつあるところ。
洗濯物にありがたい陽気も
このごろは珍しくなく、
うっかり調子に乗ってはしゃぎすぎると汗がにじむことも
もうすっかりおなじみの毎日。
蛍が新しい学年に進む頃には
なんとなくじっとしていられずお掃除などで駆け回ったあと
ほこりと汗を流すため
さっぱりとシャワーを浴びた
石鹸の香りが似合う生まれ変わった感じの新しい蛍が
毎日お兄ちゃんの目の前に現れるのが
当たり前の日常になるのでしょう。
うーん、まだそういうのは寒さが厳しいか。
もうお姉さんなんだから
落ち着きがある姿も似合うようになりなさいって気もするし。
ああ、でもようやく作った春ファッションの
白くて軽い生地も多く増やした新しいメイド服が
つかってほしくてとびはねながら
きっと蛍ちゃんにぴったりだよって誘っている。
そんな幻を見てしまうのです。
まあいいか。
ちょっとやそっと汗だくになって
そでまくりをしたくらいでは
いきなり風邪の心配はそんなにしなくてもよさそうな
ようやくそんな頃になったんです。
まだ油断したら良くないのはわかっているけれど
とにかく一日でも多く
一秒だって無駄にしないで
みんなで首を長くして待っていたこの季節を楽しみたい。
思いっきり飛び込んでいきたいもの。
蛍が我慢できずに跳ね回る時期です。
暑すぎず寒すぎでもなく
着替えが大量に必要になるのが
かえって合っているのかもしれないですね。
お兄ちゃんも新しく生まれ変わりたくなったら
いつでも声をかけてくださいね。