真璃

『猫派』
よくあるでしょ?
犬と猫だったら、
みたいなお話。
まあ
マリーは大人だから
またか! って思ってもお付き合いはしてあげるの。
ちゃんと笑顔でいてあげる。
だって好きな人とお話できたら
それだけでとっても楽しいものでしょう?
みんながまた
マリーは猫っぽいほうかもしれないね、
なんてことを言って
高貴な感じや
ちょっと移り気で
しなやかなところ、
やわらかそうなところも
みーんな
かわいらしい小猫のよう!
なんて当たり前の評価で
あら、またなのねって思っても
実際に言われたら
やっぱり、なんとなく
にっこりしちゃう。
マリー、おだてに弱いほうなのかしら?
でも小猫ったら
いつも気まぐれなものだから
夜になってお外ですごい声で喧嘩して
ふぎゃーお!
ぶにゃー!
さくらちゃんがびっくりして
何かが襲ってきたからこれは
小さい青空ちゃんは自分が守らないといけないと
かばうみたいに胸に抱いて
ぎゅうっ。
あぶない!
って叫んで
かくれろ!
声が震える。
そうね、こわいもんね!
けんかの声って!
さっきはお庭で遊んだら
逃げる青空ちゃんを捕まえられなくて
泣かされるさくらちゃんなのに
守ってあげられる。
えらい!
どんなときでも、くっつきあっておんなじお布団に入ったら
すぐに怖いのなんて氷みたいに溶けて消えてしまうと
みんなが知ってるものだから
誰から先かもわからないくらいにもぐってきて
わあわあさわいで
氷柱お姉ちゃまに見つかって怒られたりするのよね。
えらいのにな!
そりゃまあ
あんまりさわぎすぎるのはえらくないか!
細かいところまでは気が回らなくたって
小さいから仕方ない。
マリーがついているわ。
かわいくてぶきっちょで
とってもえらいさくらちゃんよりもちょっと
体の大きな頼れる猫がいる。
はい、
にゃーん
おとなしくね。
お外の小猫もお姉さんが来て
つかまってしまったころかしら。
けんかで怪我をしていないといいんだけど
お部屋の中は今日も元気で
かわいい小猫たちが助け合って
大変だけど、なんとかやっていけています。
本当はみんな
こういうとき、ちゃんということをきいて
褒めてもらいたいって思っているところは
ふさふさのしっぽを躍らせる小犬のようなのよ。
新学期が始まって
幼稚園で新しいお友達を見つけて
仲良くなりたくて緊張している。
やさしくできるかしら?
りっぱだったら
ちゃーんとマリーは
みています。
頭を撫でて
よしよしってしてあげたら
これからの新年度は
ぜったいにいいものになりそうだって
そんな喜びを
かわいい良い子たちに
マリーはいつも挙げたくて仕方がなくて
うずうずしている
春なのです!