さくら

『ヒカルせんせい』
ふわあーあ……
きょう、さくらがおぼえたことは
おにわをきょうそうしてはしるときは
いっしょうけんめいがだいじ!
ということと。
ころんだらあぶないときもあるから
お兄ちゃんとおねえちゃんたちのおはなしをよくきく!
ということと。
ヒカルおねえちゃんは
いっとうしょうのさくらがすき!
よくやった!
って、だっこしてくれるということと。
びりっけつのさくらもすき!
よくがんばった!
って、あたまをなでてくれるということと。
おもいっきり
いっぱいはしったあとは
あせくさいということと……
りっかおねえちゃんは、あせくさいのがおもしろくて
はしったあとのおふろがすきなので
とってもごきげんでさくらとあらいっこするの。
それからなにより
びっくりしたのは
うんどうして、おふろにはいって
すっきりさっぱり
さわやかきれいに
きもちよくなったら
ねむくなる
ということ……
む……
むう……
あれ?
さくら、いまねてた?
うんどうのあきの
おやすみのひだから
はしって、ころんで
すべって、ないて
たまーに
うれしい、いっとうしょう!
もしくは
にとうしょう!
もしくは
ころんだそらちゃんをおこして
いっしょにゴール!
しようとしたら
おいぬかれてびりっけつ。
ヒカルおねえちゃんがね、
さくらたいへんだなあ!
やさしくて、えらいさくらだな!
わらうから
さくらもわらってしまった
そらちゃんもわらってしまった
たのしいひ。
ちいさいこどもがおおきくなるには
うんどうするのは
いいことなのだと
ヒカルおねえちゃんがいうから。
それで
ヒカルおねえちゃんは、もうおおきくて
はたして、ちいさいこどもなのか?
せがのびるのか?
よくわからないから。
きょうは、さくらたちをおしえるせんせいになりたいんだって。
せんせいは
いーっぱいはしって、おおきくなったんです。
って、いってた。
りっかおねえちゃんは
ほどほどにはしって
おおきくなったので
よーし、
まだのびます!
なんだって。
みらいがあるよ。
しょうらいゆうぼう。
せんせいがおしえてくれるから
けがにきをつけて
さくらといっしょに
いっしょうけんめい、のびざかり。
のびましょう!
そうしましょう!
かっこよく
せいちょうして
お兄ちゃんにびっくりしてもらいましょう!
だから
いちばんうんどうができて
りっぱなのはヒカルおねえちゃんなんだけど。
きょうは、さくらたちが
はやさをきそう
ちびすけたちのだいうんどうかいのひ。
あんまりはやくなくて
おいぬかれて、おいこして
いいうんどうができたらいちばん。
あしたには、そだってる。
さくら、あしたには
おおきくなってる?
ふわあ……
そんなにおおきくなるなら
ねないでいたら、あしたになったら
せがのびるところがわかるかもしれないの……
あ……
のびてる……
さくら、さっきよりおおきい……
いま、せいちょうちゅう。
りっかおねえちゃんもおいこすんだ……
さくらね
おにわにかいたうんどうじょう
さいごまではしったから……
ヒカルおねえちゃんが、かいたライン。
スタートとゴールと
かんきゃくせき。
でも、かんきゃくせきにいたお兄ちゃんとおねえちゃんもはしってたよ?
せんせいにおそわって
はしってた。
とびいりかんげい。
いっぱいはしって
こんどは、
いちばんはどっちだ?
おおきくなるなら
さくらはまけない……
かもしれない。
むう
……
ぐう。
すう……