バレンタイン吹雪

2015年の偽トゥルーバレンタイン(ややこしい)、今回で19人全員。こうなるといよいよ、春色バレンタインが6月に出るという感覚がほんの気持ち程度には上昇した気がしないでもないような、とりあえず実際に出るかどうかについてはいっさい影響がないのはともかく。
文化祭も書いてから、それからはまたその時に考えます。右のリンクにあるアルケイディアのほうの保守をかねてそちらで少し書いたりしたので、今は10人まで進んでいるところです。

・吹雪
今日、我が家の時計は故障せず、電池も切れず
短針の針は遅くなることも早くなることもなく着実に進み
まもなく2月14日の24時間が通り過ぎて、バレンタインの日は終わります。
シーツを整えたベッドに横になり、眠りに落ちて。
次に目を開けて起き出していく先は普通の日。
人に贈り物をする予定も、今のところは特になく。
何の準備もしていないので……
今ある考えといえば
たくさんある本からどれを読もうか
散歩に行こうか
それくらい。
そんな、バレンタインではない日。
今日の贈り物をして、戻っていくのはいつもの2月。
確かに2月であったはずなのに
日付が14日だったというだけで
0時0分0秒の一秒前とはまるで違う
次の0時0分0秒からの時間ともまったく違う
普通でない日を過ごしていたような。
どうやら2月はいつもより短いということで、
年度末を前に、海晴姉もこれから忙しくなるようす。
アウグストゥスめ!
なんでカレンダーの日付を8月に持っていっちゃうの!
一年の終わりを目の前にして、社会人に厳しい試練が発生することもあるらしい。
運んだのは、遠い場所にいた昔の人。
人生の喜劇を演じきり、ローマを守り続けた皇帝は
今、このはるかな東の町で19歳のお天気お姉さんに叱られることになるなど
果たして想像していたのでしょうか。
もしかしたら、この時間がまだ続くようにとの願いを生んだ
私たちの家庭に訪れた、この何気ない24時間の出来事の影響で
やがて千年先もその先も
怒られたり。
おかげで夏休みが長くなったと聞いて跳ねて喜んだ夕凪姉のような子に感謝されたり
私たちの知らないところで、そんな未来があるのかもしれませんが。
今のところは、一年間に存在するバレンタインデーは24時間で終わり。
こうして話している間にも、見えない砂時計の透明な砂は落ちて
確実に終わる2015年2月14日。
今の私に、落ちる砂を止める力はない。
立夏姉は明日も14日でいいのではないかと願っているようですが
それは私たちが勝手に変えていいものではなく
決定するのはおそらく国際天文学連合か国際電気通信連合なのではないかと思います。
今のところ、バレンタインの日を24時間以上に延長する予定は聞いたことがないので
きっと明日は2月15日。
次のバレンタインデーは2016年2月14日です。
もしも、チョコレートが食べたくなったら……
しばらくは自分のおこづかいで買うか
おやつにおねだりするか、どちらかになるでしょう。
ただ、明日からしばらくの間はまだ今日のチョコの余りがあるため
食べたくなったときに困ることはない……可能性もあります。
20人きょうだいの家庭では食事情を予測するのは困難なので、
あまり信頼できる予想ではありません。
明日からの贈り物は用意してありませんが
チョコレートはカロリー摂取に向いている特長がある一方で
栄養の偏りもある食品なので
バレンタインとはいえ、もっと体にいい贈り物をしてもいいのではないか?
と考えたことがあります。
中の具を変えることができるおにぎり、カレー。
喜んでもらえるのでは?
もう少し手をかけて、バランスの整ったおかずを三食用意するバレンタインはどうか?
愛の贈り物にならないだろうか。
しかし考えてみたら、それは普通の日ではないか?
これから私たち誰もがともに歩みを進める先の2月15日は
おそらく、そんな普通の日です。
もしかしたらチョコレートを贈る理由は日常的に食べる食品ではない、
特別な日であるという演出であろうか。
となると、普段の贈り物とは全く異なる種類のものとして共通する
永遠の愛を誓うエンゲージリングに似た意図があるのではないか。
一年に一度のチョコレートに込める思い。
私はあなたに永遠の愛を誓う。
でも、永遠の愛とはそんなに何度も誓うという話はあまりないけれど。
毎年だって。
かまわないのだろうか?
たった一人の人に、変わらない愛をいつも。
リングではなくてチョコレートだし、何も問題はないかもしれない。
今年も私はチョコレートをあげたから。
キミに永遠の愛を誓います。
去年と変わらない愛を。
また来年も、このようにして愛を届けると誓う。
その次の年も。
いつまでもずっと。
想像もできないような遠い未来がやって来ても
私は変わらずにキミの隣にいて
バレンタインが24時間で終わらなければいいのにと願っている。
そのような誓いを
私は、今年もキミに届けました。
もっとたくさん、来年の分もあげたくても
それはまた来年になるまで我慢して。
明日は三食バランスのいい食事を考えて、蛍姉と相談することにします。
永遠の誓いが、毎年でもかまわないなら
毎日だってかまわないはずだけれど
そのような気持ちになった時のための贈り物は、今はまだ私には思いつかないので。
今日の食事が偏っていた分
これから栄養を考えた献立にしなければいけないという、今の考えに従って行動します。
しばらくは、そのつもりでいてください。