虹子

『なつやすみ』

なつがきた。

にじこのまちに
なつがきたよ。

にじこと
おにいちゃんと
かぞくみんなのすむ
おうちにも。

にじこといっしょの
みんなのところに
ついに。

なつがきて
なつやすみがはじまったの。

まいにちあつくて
かぞくみんながいる。
なつやすみ。

おうちでたのしもう
なつの
あついまいにち。

はじまってもう
どれくらい?
なつやすみのひ、
いつものはじまりが
もうなんどめ?
きょうもまっていた
あさがきた!
おはようございます。
マリーちゃんと
みづきちゃんが
ちいさいにじこたちのてを
だいじに
ぎゅうっと
ひっぱっていくと。

くらいこかげに
のこっていた
よるのあしあとが
みるみる
にげていく。
おひさまが
ぐんぐんかおをだして
のびあがると、
そこはもう
なつのあさ。
らじおたいそうが
はじまります。
みんな、
そろったかな?
まだねむいめなんて
していないかな?
さわやかなあさが
にじこたちのめをさます。
このひがくるのを
ずっとまっていた。
しとしとあめのあいだも
はやく、あついなつが
くるように。
きょうはいよいよ
ゆめをみているばあいじゃない
なつのあさ。
なにかがはじまる
いちにちの
うまれたてのじかん。
あーちゃんが
えがおになるのが、
うまれたて。
そんな
なつのひが
きょうもやってきた。
げんきに
むかえなくちゃ!
にじこたちのらじおたいそうで
なつのあさに
おはようのあいさつ。
よーく
せをのばした?
ちゃんとはんこを
もらいましたか?
きのうはよふかしなんて
しなかった?
ねむけはもう
とんでいったはず。
にじこたちの
あついひのはじまり。
それなのに、
しゅくだいなんてしたら
いやいや。
みんながいるんだもの。
にじこのおうちに
もう、なつやすみがきたんだもの。
あさのすずしいうちに
しゅくだいをすませて
けいかくてき。
こさめおねえちゃんは、えらい!
がんばったね!
にじこもおおきくなったら
けいかくてきな
りっぱなこになる!
ほめてもらう!
でも、
まだちいさいから
しゅくだいはないよ。
あさからあそびにでかけて
よていどおりにいかない
ゆうなちゃんは
ことしはだいじょうぶかな、
つららおねえちゃんはしんぱいしている。
まにあわなくても
てつだわないわよ!
でも、
なつやすみはまだながい。
だいじょうぶ!
たぶん!
きょうもまなつ。
にじこたちが
おにいちゃんをまっているよ!
きょうはね、
りっかちゃんといっしょに
おとなりのジョンちゃんと
さんぽにいった!
あんまりあついから
いぬはへばって
したをだしっぱなし。
にんげんも
あつーい、
おおあせ!
ぼうしをかぶっても
かおから。
うすぎをしても
かたから
あしから。
なつになったから
もう
せなかまで。
きがついたら
ついに
くつしたまで。
このままではもう
ぱんつのなかまで
のこらず
あせびっしょりだ。
いぬも
にんげんも
ぐったりしちゃう。
おみずを
しっかりのんでね。
ちょっとなら
おひるねしようね。
そしたら
また
あそびにいこう!
にじこがいつも
あそんでもらうのをまっている
なつのいちにち。
おにいちゃんがいる。
みんないる。
いつもいっしょに
いようよ。
なつやすみ。
きのうも
きょうも。
そうしたら
きっと、あしたも。
にじこはまっている。
なつやすみのいちにちが
またはじまるのを
よるはいいこでねむって
いいあさを。
きっと、
あしたのあさも
なつやすみはやってくる。
しゅくだいはあとまわしにして
すずしいうちに
にじこをさそってね。
あついけど
げんきはつづく!
そしたらそのうち
ママのかいしゃのほようじょに
いくの。
すずしいらしい、
やまのかくれが。
ことしのりょこうは
ぷろもびでおを
とるの!
かぞくがげいのうかいに
デビューしたら
いいな!
にじこ、
うたうよ、
っていったらね、
りょこうは
いいこにしていれば
いいんだよって。
うたわなくても
ぷろもびでお?
みんなでなかよく
かぞくりょこうを
しましょうね、
だいじなことは
かぞくが
おたがいをだいじにおもうこと
なんだって。
りょこうにでかけたら
たのしいときも
いそがしいときも
こまってしまったって
だいすきなひとが
いつもいっしょだと
わかるはず。
しっかり
なかよしかぞくでいること。
それが
りょこう。
ぷろもびでおにとったらうれしい
だいじなこと。
にじこ、
いいこでかぞくりょこうを
するよ。
みんなでたのしく
どんなときも。
いよいよはじまったなつやすみは
まだまだこれから
たのしみがいっぱい
やまほど!
うららおねえちゃんがぼんおどりのおまつりで
こまってしまっても。
こさめおねえちゃんがはなびにおいかけられて
あわててしまっても。
かぞくがいつも
そばにいる。
りょこうもきっと
いつもいっしょなの。
はなれないで
いようね。
たのしいなつのまいにちは
まいにちまいにち
ころがりまわって
つかれて
ねむってしまっても
きっと、
まだまだ
やってくる。
かぞくの
なつやすみは
はじまったばかりなのよ。