2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

観月

『スナップショット』季節は巡りお庭の眺めも子供がゆかいに駆け抜けていくようにくるくるころころめまぐるしく変わっていく。瞬きの間に時は移ろい何もかもは過ぎ去っていく。美しく記憶に残したいこのおうちの景色をどのようにしてとどめよう?絵を描くの…

星花

『毎日が挑戦』お休みの日もふつうの日も。とは言いながらもやっぱりお休みのほうが向いている──新しい挑戦。立夏お姉ちゃんのカルボナーラがうまくいったのでみんなも少しお料理をしてみたい子が多いよう。星花の腕前でもなんとかなるのではないか?そう思…

立夏

『料理人登場』おいしいものを食べよう!まもなくわがやに連休がやってきて楽しいことやなんでもできる時間をみんなが好きなだけ置いていってはやがてどこかへ去っていくという──リッカは考えたんだ。遊んでばっかりでおなかをすかしていては夢のように過ぎ…

春風

『忙しい日々』のどかな春の時間は瞬く間に過ぎて、若葉の緑が目にまぶしい五月も間近。庭の雑草はたくましく背を伸ばし、どこからともなく訪れる虫の数も増え、たくさん遊んで帰ってくる子供たちはぼさぼさになった頭から足の先まで汗でぐっしょり。そして…

海晴

『へとへと』ふー!色とりどりの花が丸いつぼみから──ついにそれぞれのきれいなシルエットを見せて開き始めた今日このごろ。栄養いっぱいの土がうれしい花壇には容赦なく生えてくるあのたくましくぴんととがった緑の雑草!まだ少し前に自分の若さを疑いもし…

氷柱

『読書の時間』いっぱいいっぱい時間がとれる長いお休みを前に──家族はみんな静かに落ち着いて読める本を探しているわ。いや、少し違うかな。とにかくワクワクしたりしんみりしたりぞくぞくもたまにはいいな、とたくさん心を動かされる何か特別な体験を、さ…

真璃

『おはなし』おはなしをしましょうね。誰だって朝から晩まで休まずに土埃の中を転がりまわってばかりはいられない。手を洗ってテーブルでお行儀よくするとき。お風呂でさっぱりして湯冷めしないうちにお布団へ飛び込むとき。みんなみんな──おはなしをせがむ…

ヒカル

『トコトコ』季節はすっかり暖かくなり、庭を転がるように走る小さな子供たちもいつのまにか──寒かった時期の縮こまっていた様子なんて少しも見せないでぴゅんぴゅん風のよう。まるで何年も前から毎日毎晩同じ遊びばっかりで慣れたものだと言うみたいに私た…

虹子

『虹が出たよ』おしゃれなにじこはかしこいにじこ。おねえちゃんたちからおさがりをもらってきょうはこれ!あしたはあれ!そのひのきぶんできこなすの。すごいいろのふくも──いつか、はやりになるときがくるかもしれない。ものもちいいっていいことでしょう…

小雨

『簡単じゃない』泣いても笑ってもついにわが家に春がやってきました。汗かき過ごす暑い日に押し入れから次々とお部屋のタンスに押し寄せるのはかわいい肩出しかわいいへそ出しかわいいおひざ出しの快適な夏服の大波。小雨はあまり肌を出すのが落ち着かなく…

『特別』春が来たわね。かといって別に話すこともないし仕方がないからあまり言うほどでもない話をするわ。ユキちゃんが本を買ってもらえるというので小さい妹たちと読めるやさしい本にするかそれとも少し大人向けの難しいかもしれないお話に挑戦するか本棚…

夕凪

『時間が足りない!』なぜ?春になって外で遊んでいられる時間が増えた。あんまりいろいろ外出もできないしふだんはお庭、たまに公園に行くくらいでできることはそんなにないはずなのに──今日も遊び足りない。きのうも遊び足りない。きっと明日も──赤く染ま…

『ミッシング』きょろきょろ。どこへ──行ったのでしょうか?おうちのかわいいあーちゃんの姿も泣き声もない。いくらやんちゃで元気いっぱいだからって翼を広げ空を飛んでどこかへ行くはずはないのだし──小雨と曇り空、それに少々の強い風。冬物をしまった後…

あさひ

『ぶあば!』にゃーにゃ!あーたんばっばぶあばっば。きょろきょろば?びび!むーん──ぶぶぶ!むーむむ──あば!ふわっばーきゃっきゃっきゃ。(おにいちゃん! あーちゃんという すてきなこどもを しっているか? かわいくて あかるくて あまくって みんなが…

『始原』春が来た。気候も良く新鮮な気持ちになり──新しい挑戦を始める子が増える時期だ。新しい種を花壇に撒いたり新しい本を探したり、あらゆる始まりを誘う強いエネルギーに満ちている。今まで聞いたことのない謎の悲鳴や不思議な言葉のやりとり、そして…

綿雪

『夜の掟』とても長くじっとり深く暗い夜──闇におびえながら寒さに震えながら、子供は夜を泣いたりせず体にも気を付け良い子で元気に過ごすのが大切なお仕事。ユキのおうちは小さい子も多いからお姉ちゃんは下の子たちの面倒もたくさん見なければ──いけませ…

虹子

『リズム』ででん。はるがくるとにじこがおどる。おどってうたっておしゃれをする。にじこがおどるとかげもおどる。にじこがうたうとことりもこたえる。おにいちゃん!おとなのひとははるになってうれしくてもおどったりうたったりしないってほんとう?そん…

春風

『やり残したことは何もない』春風です。新学期も始まってなんだかみんなの気配もそわそわうずうず新しい始まりの予感で落ち着かなくなってきている感じ。春ですね!いいことです!春風も──このまま春のせいでうっかり恋が実ってしまわないと──そう思うとい…

氷柱

『ラストバトル』陽気が良くて勉強もはかどる時期ね。年度末のおさらいテストも、新学年になってからの実力テストもがんばったなりの結果。気を緩めるのはいけないけれど──今のところは十分と言っていいでしょう。誰に自慢するというものでもないけれど──蛍…

海晴

『暖かな思い出』ぽかぽか陽気にうっとりしっぱなし。日なたにいるだけでなんだかうれしい季節はもう春。こんな時期は思い出すわね──あれはかわいい麗ちゃんがまだ小さくて目を離せなかったころ。出かけた旅行先でたどり着いた小さな駅は人も少なく迷子の心…

『春眠』春の日なたであーちゃんがうたたねをしている。海晴姉さまも目を閉じて暖かな光を浴びて、このままでは私ももうすぐ──そういえばこの時期には時々夢を見るの。定期的にレールのきしむかすかな振動、線路を走る車両に揺られ──そこは他に誰もいない貸…

綿雪

『星を見た』まだまだ朝晩は寒い時もあって──普段から暖かくしているユキのとなりに寒そうに身を縮めた子がぴったり。夕方になったら早く帰らないとふいに冷たい風がやってきて押し返されてしまう──着るもので調節するのが少し大変な季節ですね。お兄ちゃん…

立夏

『おつかい』お天気のいい日はお買い物に行こう。メモを手に持って買ってくるものを全部忘れないように。ひとつやふたつかみっつくらいは買い忘れることもあるけれど──お天気がいい日は許してくれることだってときどきある!だからのんびりと──お買い物に行…

観月

『闇の奥底』まっくらにくらい森の深み──次第に明るい春が来て夜に潜む者たちも強い日差しの下に引きずり出されようとする今日このごろ。それでも──少し前みたいに薄曇りの空の下で心地よく背を伸ばし時には敵を気にせず丸まって寒くても気ままに過ごしてい…

星花

『私たちの窓辺』ほんの少し前まで──まるで氷の色と日の当たらない暗い影だけのモノクロのようだった窓の外の景色。凍えて身を寄せ合いながらそれでも何かを探すように待っているかのように──みんなで頬を寄せ合って見ていた景色はついに今まるでそれしか見…